#8 大鳥神社

11月になると酉(トリ)の日に酉の市が開かれます。今年の11月の酉の日は9日と21日です。由来を調べると、江戸時代に現在の足立区花畑の大鷲(オオトリ)神社で近所の農民が収穫を感謝したお祭りだそうです。酉の市と言えば、屋台で売られる熊手が有名で、熊手で福をかき集めるという意味から今では収穫感謝ではなく商売繁盛のお祭りになっています。

酉の市が開かれるのはオオトリ神社で、文字としては大鳥神社、鷲神社、大鷲神社…幾つも種類があることに驚かされます。しかし、もっと驚くことは、酉の市はオオトリ神社だけでなく、東京だけでも富岡八幡宮、北野神社、江原神社、葛西神社、大国魂神社、十番稲荷神社、…トリという言葉が付かない神社でもやっていました。まあ、収穫感謝際だから別にトリに拘る必要は無いのでしょうが、それなら酉の日では無く申(サル)とか午(ウマ)の日にやれば良いと思うのですが、こちらは酉の日に拘っているようです。もっとも、酉の市の由来には別の説もあり、日本武尊(ヤマト タケルノミコト)が東日本の平定から凱旋したとき神社の松に熊手をかけて戦勝を祝福した日が酉の日というのもあるので、これが起源であれば酉の日に拘る訳も解るような気がします。しかし、そうなると江戸時代よりはずっと古い起源になる筈なのですが。

ここまで書いて気づいたのですが、酉の市は関東地方のローカルなお祭に過ぎないようです。私の場合、酉の市が開かれると年の瀬が近づいてきた感があるし、商売繁盛を祈願して熊手を買いたいと思うのですが、これは関東人の勝手な思い込みのようです。

東京の酉の市で一番有名なのは浅草鷲神社ですが、当社の近所にある目黒の大鳥神社も酉の市では有名なところです。場所は、当社からほぼ東、直線距離で約1キロメートルのところにあります。目黒通りと山手通りの交差点に位置するので交通量が非常に多いところですが、酉の市では目黒通りの1車線分に200メートル位屋台が並び人出も多く比較的派手なお祭りになります。

目黒の大鳥神社の歴史は古く、「今から1200年前(806年)に日本武尊の御霊が白鳥としてこの場所に現れ、鳥明神として祀られた」と社伝にあるそうで、目黒区の神社仏閣の中でも最古の歴史を誇ります。また、例大祭の神楽は江戸末期から伝わり、荘厳華麗なことで有名だそうです。

大鳥神社は外から見ると鳥居、社殿、木立等が立派で歴史のある神社の風格を備えているように見えます。しかし実際に中に入ってみると、社殿は立派なのですが神社自体の面積は驚くほど小さく、また目黒通りと山手通りの車の騒音が激しく、神社としてのアリガタミを感じにくいという現実が待っています。古い昔の大鳥神社は立派なものだったと想像するのみです。近くには目黒川が流れているので、日本武尊が白鳥の姿で飛来したという話も納得ができます。

この神社、交通安全に御利益があるということなのか、交通量の多い場所を逆手にとった営業方針なのか、狭い土地にも拘わらず自動車の祈祷場所はしっかり確保されています。
   
←山手通りから写した神殿です。境内が狭くて中から写し切れませんでした。
右に目黒通りとの交差点があります。

境内には東京都天然記念物に指定されているアカシアの木があります。
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