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| April 02, 2007 |
EMSolutionの電流磁場ソースの一つであるPHICOIL(ポテンシャル電流ソース)は、コイルが複雑な形状であっても、導体断面に電流流入面を面要素として定義するだけで簡単に使用することができます。「PHICOILについて」では、電流に周期性がある場合についても述べましたが、EMSolutionのr9.8.5以降の実行モジュールでは、その入力データでは不具合が発生致することがわかりました。r9.8.5以前の方法では、周期境界面での電流の連続性が保たれていないという問題点があったため修正を行いましたが、今度は周期境界面での流入面の指定ができなり、ご不便をお掛けし申し訳ございません。ここでは、r9.8.5以降での周期境界条件がある場合のPHICOILの設定方法について説明いたします。
コイルのみをモデル化し、60度の回転周期境界条件で、対称周期境界(SYMMETRY =0)とした場合をFig.1に示します。コイルは周期境界面を通じて接続しているものとします。このとき、PHICOIL定義面である電流流入面はFig.1に示すように、周期境界面以外に定義してください。この定義面はギャップ面としても使用しますので、コイル導体から一層外側まで面要素を作成してください。これは、ギャップ面により導体を流入側と流出側に分け、その間にPHICOILを定義して電流を与えると考えれば解り易いかと思います。電流方向は、面の定義方向が正方向となります。Fig.1には計算された電流分布を示しています。対称周期境界条件(1周期回転すると同じ方向になる条件)になっています。また、PHICOIL定義面を挟んで電流は連続となっています。反対称周期境界条件(SYMMETRY=1)とすると、一方の電流が反転します(Fig.2)。
参考のため、Fig.3に0度および60度が鏡面境界条件(Bn=0)の場合についても示します。周期境界条件と同様に境界面以外に流入面を定義することもできますが、鏡面境界面に定義した方が簡単です。PHICOIL定義面のみで、ギャップ面を定義する必要はありません。そのため、PHICOIL定義面をコイル断面から一層外側までとする必要もありません(一層外側までとしても問題ありません)。Fig.3からわかるように、PHICOILを定義していない左側のコイルには電流は流れません。これは、鏡面対称性の場合は別コイルとして認識されるためであり、電流を流すにはそのコイルにもPHICOIL
を定義する必要があります。なお、Ht=0の面には、PHICOILを定義することはできません。
鏡面対称境界面と同様に、周期境界面においても境界面でのPHICOIL定義が望ましいのですが、現状対応できておらずご不便をおかけします。周期境界条件と電流流入面、それにギャップ面の条件が重なって現れることからその判断が難しく、上記のような使い方となってしまいます。ご了解の上、ご使用いただければと思っております。今後の対応とさせていただきます。
1. (反)周期境界条件の場合(Fig.1,2)
・「input 16.2. 面要素特性」でギャップ面を入力してください。
ギャップ面の厚さはゼロとしてください。
・「17.4. ポテンシャル電流ソース」を定義してください。
SMAT_IDは上で定義したギャップ面のSMAT_IDと等しくしてください。
2. 鏡面境界条件の場合(Fig.3)
・ギャップ面入力は不要です。
・ポテンシャル電流ソースを定義してください。
Bn=0面にコイル断面である定義面を定義してください。
使用データ:
メッシュデータ:pre_geom.neu
inputデータ:input_cyclic:周期境界条件の場合(Fig.1)。反周期境界条件(Fig.2)の場合はSYMMETRY(14.周期境界条件、スライド面)=1としてください。
input_mirror:鏡面境界条件の場合(Fig.3)。