並進周期性のある場合の外部磁場電流ソースの問題点
 
並進周期性があって、そのときに外部磁場をLOOP.GCE,ARC等の外部電流ソースで与えるときには、外部磁場も同じ周期性を持つ必要があるため、原理的には電流要素を周期的に無限個入力する必要があります。しかし、実際的には不可能であり、そのときの対策について述べます。

例として、Fig.1の様な二次元軸対称静磁場解析を考えます。中心に鉄コアがあり軸対称コイル(LOOP)で励磁します。このような構造がz方向に等間隔で並べられているとします。青色と水色の部分は空気とします。解析においては上下対称とし、また領域の上側でも対称とします。この面はそれぞれHt=0の面となります。空気部分(コイル部分も含めて)変形ポテンシャル領域とします。

実際には無限個のLOOPを定義するのは無理ですので、Fig.2 のように、解析領域で周期的においたときと同じ様な磁場になるように、有限個のLOOPを並べます。今の場合5個のLOOPを並べています。そのときの解析結果をFig. 3に示します。ほぼ良い結果が得られていると思われます。

このような場合の解析法として、もう一つの解析法が考えられます。コイルとその周りの空気領域(Fig.1の水色の部分)のみを変形ポテンシャル領域とし、他の空気部分(濃い青色部分)をトータルポテンシャル領域と変更します。このときはLOOPの入力はFig.1の一つで済みます。境界面は外境界も含めてトータルポテンシャル領域になっている必要があります。ただし、Fig.1の下面は一つのLOOP磁場が対称性を満たしていますので、変形ポテンシャル領域になってもかまいません。LOOP等のビオサバール則による磁場積分はかなり計算時間がかかりますので、このような磁場要素数は小さくしたいものです。

このようにすれば、対称性の条件はトータルポテンシャルに課せられますので、ソース磁場の非対称性は問題になりません。ここ結果をFig.4に示します。Fig.3とほとんど差が認められません。

この方法は、コイルが対称面を横切る場合には使用できません。また、コイルはメッシュ領域に含まれている必要があります。また、回転周期性があるときも、同様にして、一周期分のコイル定義で済ますことが可能です。



Fig. 1 解析モデル


Fig.2 5個のLOOPを配置したとき


Fig.3 5個のコイルで近似したときの磁束分布


Fig.4 1個のコイルで周りをトータルポテンシャル領域としたときの磁束分布



使用データ

5個コイル:input.1, pre_geom2D.neu
1個こいる:input.2, pre_geom2D.neu